現在神道に関して色々調べてます。その中で面白い資料を見つけたのでリンクしておきましょう。
日本人が無宗教的生活をしているのはこの神道的概念に根ざしての影響が大きいでしょう。海外の多くの国では、宗教がその国の根幹を形作る場合も多く、民族という単位になれば更にその傾向は高くなります。
一般的宗教は何かに「祈る」という行為をもとに構成されているのに対して神道の場合は「拝む」であり、それは対象への敬意によって成り立っています。
つまり、何かに助けてくださいではなく、何かを尊敬していますとただ認める事です。(ちょっと強引な解釈)その対象は自然だけでなく、物質にも向けられます。
そしてそれらに敬意を払うことで、我々自身の傲慢さを抑える効果につながる訳です。傲慢さはエゴですので、人のエゴ、集団のエゴ、そして国のエゴそういったものからの開放に繋がります。
キリスト教にしても、仏教にしても基本的には個々人の救済という部分が大きい訳です。この部分は重要ではありますが、多分神道では、個々人を救済するという概念ではなく、すでに我々は自然と一体であり、救済されている存在だと言っているのではないかと考えています。
従って、その事に気づけばよい。そのために拝むのだということでしょう。
こういった概念は一般的宗教とは随分違います。信仰の対象が一点に集中しないため、権力構造的なものが生まれにくい。それってなんか今後の世界においても重要な概念になっていくのではないかと感じるのです。
日本的アニミズムと宗教的自然観(PDF)
PS.上記画像は現在製作を行っているNFTアートのフラクタル曼荼羅シリーズの画像です。デジタルな手法で曼荼羅的な世界観を再現できないかと思って始めました。